『Event Contract (イベントコントラクト)』とは?二者択一の投資方法は普及するのか

ドル円は上がるのか下がるのか、その二択に賭けるバイナリーオプションをご存知の方は多いのではないでしょうか。では通貨に限らずあらゆる"イベント"を対象にしたオプション取引があるのをご存知でしょうか。今回はそのオプション取引である、『Event Contract(イベントコントラクト)』についてご紹介します。

ドル円は上がるのか下がるのか、その二択に賭けるバイナリーオプションをご存知の方は少なくないと思います。では通貨に限らずあらゆる"イベント"を対象にしたオプション取引があるのをご存知でしょうか。

今回はそのオプション取引である、『Event Contract(イベントコントラクト)』についてご紹介します。

 

『Event Contract(イベントコントラクト)』という名の金融商品

2021年2月17日、カルシ・インク(Kalshi Inc. )という会社が3000万ドルの資金調達をしたことを発表しました。資金提供した人の中にはネット証券大手チャールズ・シュワブ創業者、チャールズ・シュワブ氏も含まれます。

サンフランシスコの新興企業カルシ・インクが手がけるのは、「イベント契約の取引」です。イベントとはたとえば、日経平均株価は2021年をプラスで終えるのか、東京オリンピックは開催されるのか、といったようなものがあります。

このようなイベントが発生するのか否か、そのオプションを購入し、対象となるイベントが発生すれば利益を得るのがEvent Contract(イベントコントラクト)です。

これは一見すると、FXのバイナリーオプションというよりはスポーツベットに近いものという印象を受けます。その契約価格は0~1ドルの範囲で変動し、最終期日までにイベントが発生していれば1ドルを得て、そうでなければ賭け金を失う仕組みとなっています。

 

『Event Contract』はリスクヘッジに利用できる

このEvent Contract(イベントコントラクト)がスポーツベットと違うのは、企業がリスクヘッジに利用できるということです。たとえば新型コロナウィルスに関するEvent Contractをうまく活用すれば、その影響により悪化する財務のリスクヘッジが可能となるのです。

これは穀物のデリバティブ商品などと同じような性質を持ちます。扱う穀物価格の下落に備えて、デリバティブ商品を購入するのと同じ理屈というわけです。ただし今まではたとえば、新型コロナウィルスの流行に対して直接的にリスクヘッジするといったような形での金融商品はありませんでした。

カルシ・インクが提供するようなEvent Contractを利用することにより、これまではカバーできなかったさまざまな出来事に対して事前にリスクヘッジできるようになります。

 

『Event Contract』の特徴

Event Contractはさまざまな「起こりうる出来事」を対象にオプションとして販売されます。その価格は1ドルまでの間で変動し、決済期日を迎えるまで売買できます。

つまりこのオプション価格の変動を利用して、売買により利益を出すこともできるということです。この点もスポーツベットと異なります。

ただしどのような出来事に対しても、このオプションを用意できるわけではありません。

たとえば特定の国において、戦争が発生するかといった地政学的イベントは対象外とされます。ほかに選挙などの政治的なイベントも禁止されています。またカルシ・インクはスポーツベットも提供していません。これはアメリカにおいて、スポーツベットが許可されている州はまだ一部であるというのが理由です。

 

『Event Contract』は投資家を増やす?

Event Contractはデリバティブ商品と同じような金融商品です。企業にとっての利点はさまざまなイベントへのリスクヘッジです。

しかしその価格変動の要素においては、一般の投資家にとっても魅力的なものとなるでしょう。

そしてもうひとつ、スポーツベットに近い性質を持つことから、ギャンブラーの参入も予想されます。スポーツを対象とするように、これから起こりさまざまなイベントに対して賭けることができるからです。

そしてこのオプションは結果が出るまでの間に、売買することができます。スポーツベットとは異なるこのシステムに慣れるうちに、スポーツベットを楽しんでいた人も自然と投資家になる可能性があると考えられます。

その意味では、Event Contractは投資に興味を持つ人や金融商品で資産運用をする人を増やすのかもしれません。

 

まとめ

日本ではまだ馴染みのない『Event Contract(イベントコントラクト)』ですが、このようなサービスが普及するようになれば興味を持つ人も増えてくると思います。特にブックメーカーなどのスポーツベットを行う人にとっては、このオプション取引によりスムーズに投資活動に移行するのではないかと考えられます。

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